小学生のうちにやっておきたいこと
将来、自分らしく、たくましく生きるために 【 小学生のうちにやっておきたいこと】
- 雑誌記事内に生活体験や外遊び、キャンプなど野外活動を体験する機会をもたせてください。
- 「ナナメの関係」を育みながら、お子さんに味わいさせたい体験を、ぜひご家庭で考え、実践してみてください。
と書かれています。
雑誌画像クリックで、PDFファイルにてご覧いただけます。
藤原 和博 (ふじはら かずひろ) さん
元大阪府知事特別顧問/東京学芸大学客員教授
2003年 都内では義務教育初の民間人校長として、杉並区立和田中学校校長に就任。
キャリア教育の本質を問う[よのなか]科が『ベネッセ賞』、新しい地域活性化手段として「和田中地域本部」が『博報賞』、給食や農業体験を核とした和田中の「食育」と「読書活動」が『文部科学大臣賞』をダブル受賞し一挙に四冠に。「私立を超えた公立校」を標榜して「45分週32コマ授業」を実践。「地域本部」という保護者と地域ボランティアによる学校支援組織を学内に立ち上げ、英検協会と提携した「英語アドベンチャーコース」や進学塾と連携した夜間塾「夜スペ」に取り組み話題に。
プロフィール: http://www.yononaka.net/profile/fujihara.html
” ナナメの関係 ” について
文部科学省のページ参照ください。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/040/toushin/07030123/002.htm
また、このような記事もあります。
◆ナナメの人間関係
人間関係において,タテ関係やヨコ関係というのを良く耳にすると思いますが,ナナメの関係というのもあることをご存じでしょうか。タテ関係とは,親-子,教師-児童・生徒の関係のことで,ヨコ関係とは友だち関係のことです。
ナナメの関係とは,タテ関係でもありヨコ関係でもあり,どちらか一方にだけあてはまるというわけではない関係にあることを指します。例えば,子どもから見て祖父母や叔父叔母の関係にあたる人や,兄姉の友人,友人の兄姉との関係,地域の人との関係などがそうです。
年上でありながら,それでいて子どもたちと同じ目線で接することもできる,そういう立場の人間が「ナナメの関係にある人間」です。
ナナメの関係にある人の存在は,子どもの教育や発達にとっても,心理学的に見てもとても重要です。
なぜか?年上であるということは,子どもたちと比べて知識や経験が豊富だというになります。それは,子どもたちの葛藤や悩み,不安,疑問,友だちや親との衝突など,諸問題への対処法を心得ている,あるいは悩みやストレスのはけ口でもあるということです。つまり良き助言・相談役であるということです。
必要なのは,第三者の存在です。叱る側と叱られる側,教える側と教えられる側の間に立つ人間なのです。
子どもが大人になるための必要条件として,自分の欲求と他者の欲求との(個と社会のジレンマ)衝突を受け入られるようになることがあげられます。自分が好きなように振る舞うことは,最大の自己満足ですが,それでは社会が成り立ちません。社会が成り立つためには,自分の欲求はある程度犠牲にしなければいけません。こうした個と社会のジレンマの中で,欺瞞やえこひいき,ホンネやタテマエのギャップは避けては通れない問題です。子どもは大人や社会に対して少なからず疑問や不信感を抱いています。「なぜ勉強しなければいけないのか」,「なぜ髪の毛を染めてはいけないのか」,こうした疑問に親や学校は明確な答えを出してやることはできないし,またそういうわけにもいかないでしょう。では友だち同士なら明確な答えが得られるかというと,必ずしもそうではなく,単なる愚痴やわがまま,感情論に終わり,何ら問題解決には至らないでしょう。
結局のところ,ナナメの関係にある人間は立場が違うため,大人や同年代の友だちとは違った形で,知識や技能,人間関係や人生観みたいなものを教えたりアドバイスをすることができるわけです。このようなナナメの立場の人間は昔は多く存在したと思います。しかし,今はそういう存在の人が子どもたちの身近に少なくなっています。
人間関係の基本単位は3人だと思います。AとBの関係が悪くなれば,Cが仲裁する。こういう相互補完的な関係が大切でしょう。しかし,現状はというと母親-子ども,教師-児童・生徒,いじめっ子-いじめられっ子というように1対1(2人関係)の関係が多いでしょう(多数対1人というのは2人関係です)。こういう関係の中ではちょっとでも弱い子どもは心理的に追い込まれてしまいます。これを避けるために子どもの中にはわざと反抗的な態度(強がるような態度)をとったり,自ら心を閉じてしまったりするかもしれません。大人対子ども,強い者対弱い者,負けるのは子どもであり弱い者でしょう。 だからこそ援軍の役割を果たす,ナナメの関係にある人間の存在は不可欠です。
【 ナナメの関係にある人間の存在 】、それはボーイスカウトの先輩(BS年代ならVSやRS)や指導者のことだと思います。